中学受験で塾のプリントを整理できない子への対処法

中学受験で、塾のプリントを整理できない子はかなりいます。

特に男子には多いです。

カバンの中でプリントがくしゃくしゃになっている。
塾の宿題プリントが見つからない。
確認テストの答案をどこかにやってしまう。
授業で配られたプリントが、机の下や本棚の隙間から出てくる。
親が「この前のプリントは?」と聞いても、本人はまったく覚えていない。

こういう子は珍しくありません。

私はプロ家庭教師として何年も中学受験生を見てきましたが、プリント整理が苦手な子は本当にたくさんいました。詳しい指導歴については、運営者プロフィールにも書いています。

ただし、最初に強く言っておきたいことがあります。

プリント整理ができないからといって、必ずしも成績が伸びないわけではありません。

プリントがぐちゃぐちゃでも、最難関校に受かる子はいます。
実際に、私はそういう子を何度も見てきました。

もちろん、整理できるに越したことはありません。

しかし、プリント整理ができないことと、学習内容を理解できないことは別問題です。

親が過度に心配しすぎる必要はありません。

大事なのは、プリント整理を子ども任せにしすぎず、家庭として最低限の仕組みを作ることです。

プリントを整理できない子はかなり多い

中学受験塾では、とにかく大量のプリントが配られます。

授業プリント。
宿題プリント。
確認テスト。
解答解説。
復習用プリント。
補助教材。
季節講習の教材。
志望校別講座のプリント。

小学生がこれをすべて自分で整理するのは、かなり難しいです。

特に男子の場合、プリントへの扱いがかなり雑なことがあります。

折り目がぐちゃぐちゃ。
丸めてカバンに入れる。
ファイルに入れずに教材の間に挟む。
必要なプリントだけ消える。
なぜか解答だけなくなる。

こういうことは普通にあります。

親から見ると、

「なんでこんなにだらしないの?」
「何回言えば分かるの?」
「こんなんで受験できるの?」

と思うかもしれません。

ただ、ここで感情的に怒りすぎると、子どもはプリントを出すこと自体を嫌がるようになります。

親に見せたら怒られる。
どうせまた叱られる。
だから隠す。

この流れになると、さらに悪くなります。

親の怒り方については、中学受験で子どもを怒るときに親が決めておくべきルールでも詳しく書いています。

プリント整理ができない子は多い。
まずはそういうものだと考える。

ここから始めた方がよいです。

ある程度は親が整理してよい

プリント整理については、ある程度は親が手伝ってよいです。

「自分のことは自分でやらせるべき」という考え方もあります。

もちろん、最終的には子ども自身が管理できるようになるのが理想です。

しかし、中学受験は時間との勝負です。

プリント整理の練習に時間をかけすぎて、肝心の勉強時間が削られてしまっては本末転倒です。

特に小学生の場合、整理整頓能力にはかなり差があります。

きちんとファイルに分けられる子もいれば、何度言ってもプリントをぐちゃぐちゃにする子もいます。

その子に対して、

「自分で整理しなさい」
「整理できないのは意識が低い」
「全部自分で管理しなさい」

と突き放すだけでは、なかなか改善しません。

だから、最初は親がある程度仕組みを作るべきです。

たとえば、

  • 科目別にファイルを用意する
  • 塾から帰ったらプリントを一か所に出させる
  • その日のうちに親が大まかに分ける
  • 宿題に使うものだけ別に置く
  • 終わったプリントは保管用に移す
  • 不要なプリントは一定期間後に処分する

この程度は、親が関与してよいです。

中学受験では、家庭の管理力がかなり重要です。

塾の宿題管理については、中学受験で宿題が終わらない家庭が見直すべきことでも書いていますが、子ども任せにしすぎると、やるべきことが見えなくなります。

プリント整理も同じです。

子どもだけに任せて崩れるなら、親が仕組みを作る。

これは甘やかしではありません。
中学受験の家庭運営です。

ファイルやバインダーで整理の導線を作る

プリント整理ができない子に対して、精神論だけを言ってもあまり意味がありません。

「ちゃんと整理しなさい」
「大事にしなさい」
「なくさないようにしなさい」

これだけでは、子どもは動けません。

必要なのは、整理しやすい導線を用意することです。

まずは、科目別にファイルを作ります。

算数。
国語。
理科。
社会。
テスト。
解答解説。

このくらいに分ければ十分です。

最初から細かく分けすぎると、かえって続きません。

たとえば、

「算数・平面図形」
「算数・速さ」
「算数・割合」
「算数・場合の数」

のように細かく分けすぎると、小学生には管理が重くなります。

最初は、科目別でよいです。

そのうえで、宿題に使うプリントだけは、別のクリアファイルに入れます。

つまり、

今週やるもの
終わったもの
保管するもの

この3つに分ける。

これだけでもかなり変わります。

バインダーを使うのもよいです。

特に、授業プリントが穴あけ式なら、科目ごとにバインダーを用意すると整理しやすくなります。

ただし、注意点があります。

ファイルやバインダーを買っただけでは、整理できるようにはなりません。

買った瞬間は親も子どももやる気になります。

しかし、1週間後にはまたカバンの中でプリントがくしゃくしゃになっていることもあります。

だから、ファイルを買ったら、使い方まで決める必要があります。

たとえば、

「塾から帰ったら、プリントは全部この箱に出す」
「宿題に使うプリントは青いファイル」
「終わったプリントは科目別ファイル」
「テストは別ファイルに入れる」
「毎週日曜日に親子で整理する」

ここまで決める。

ルールを決めて共有することが大切です。

この点は、中学受験で子どもを怒るときに親が決めておくべきルールとも共通します。

叱る前に、まず仕組みを作る。
仕組みを共有する。
それでも守らなければ注意する。

この順番です。

子どもにも整理の意識は持たせる

親が整理してよいとはいえ、完全に親任せにするのはよくありません。

子どもにも、最低限の意識は持たせるべきです。

なぜなら、プリント整理は、単なる片づけではないからです。

自分が今何をやるべきか。
どのプリントが宿題なのか。
どの問題を間違えたのか。
どのテストを見直すべきなのか。

これを把握するための作業でもあります。

ただし、小学生に完璧な管理を求める必要はありません。

子どもにやらせるのは、最初はこれくらいでよいです。

  • 塾から帰ったらプリントを全部出す
  • 宿題プリントを親に見せる
  • 終わったプリントと終わっていないプリントを分ける
  • テストの答案を隠さず出す
  • なくしたらすぐに言う

これだけでも十分です。

特に大事なのは、隠させないことです。

プリントをなくしたときに親が激怒しすぎると、子どもは次から隠します。

「なくした」と言えなくなる。

これはかなり危険です。

なくしたこと自体よりも、見えなくなることの方が問題です。

模試や確認テストも同じです。

答案を出さない。
点数が悪いから隠す。
成績表を見せない。

こうなると、親も家庭教師も対策が立てられません。

模試返却後の対応については、中学受験で模試が返却されたら親がするべきことでも詳しく書いています。

プリント整理で大事なのは、完璧に整理することではありません。

必要な情報が見える状態にすることです。

子どもには、

「きれいに整理しろ」ではなく、
「必要なものを出せるようにしよう」
「宿題とテストは必ず見えるようにしよう」

と伝える方がよいです。

プリント整理ができなくても過度に心配しなくてよい

最後に、ここは強く言っておきたいです。

プリント整理ができないからといって、過度に心配する必要はありません。

もちろん、整理できるに越したことはありません。

プリントをなくさない方がよい。
宿題がすぐに出てくる方がよい。
テスト答案を保存できる方がよい。

それは当然です。

しかし、プリント整理ができないことと、学力がないことは同じではありません。

私は、プリントがぐちゃぐちゃでも、最難関校に合格する子を何度も見てきました。

カバンの中はひどい。
机の上も散らかっている。
プリントはよく曲がっている。
それでも、問題を解かせるとかなりできる。

こういう子はいます。

つまり、プリント整理ができないことは、学習内容が整理できないこととは限りません。

ここを混同しない方がよいです。

親が見るべきなのは、プリントの美しさではありません。

本当に見るべきなのは、

  • 宿題の重要問題が解けているか
  • 間違えた問題を解き直しているか
  • 類題で再現できるか
  • 模試の正答率70%以上の問題を落としていないか
  • 国語なら問題文を正しく読めているか
  • 算数なら基本問題を確実に取れているか

です。

成績が伸びない原因については、中学受験で成績が伸びない5つの原因や、中学受験で成績が伸びなかった子に共通する特徴でも書いています。

プリント整理は、あくまで学習を進めるための手段です。

整理自体が目的になってはいけません。

きれいにファイルに入っていても、解き直しをしていなければ意味がありません。
プリントが多少ぐちゃぐちゃでも、必要な問題を解き直し、類題までできていれば成績は伸びます。

家庭だけでプリント管理や宿題管理が難しい場合は、家庭教師や個別指導を入れるのも一つの方法です。

家庭教師を検討する時期については、中学受験で家庭教師をつけるならいつからがよいかを読んでください。

また、家庭教師をつけるべきか迷っている場合は、中学受験で家庭教師をつけるべきか迷ったときの判断基準も参考になります。

まとめ:プリント整理は親が仕組みを作り、子どもには最低限の意識を持たせる

中学受験で、塾のプリントを整理できない子はかなりいます。

特に男子には多いです。

プリントがくしゃくしゃになる。
宿題プリントをなくす。
確認テストを出さない。
解答だけ消える。

こういうことは、現場ではよくあります。

ただし、プリント整理ができないからといって、すぐに悲観する必要はありません。

プリント整理ができないことと、学習内容を理解できないことは別です。

実際に、プリント整理が苦手でも、最難関校に合格する子はいます。

とはいえ、放置してよいわけでもありません。

最低限の仕組みは必要です。

親が科目別ファイルやバインダーを用意する。
塾から帰ったらプリントを一か所に出させる。
今週やるもの、終わったもの、保管するものに分ける。
テスト答案は必ず親に見せる。
毎週1回、親子で整理する。

このくらいの導線は作った方がよいです。

大事なのは、整理整頓そのものを目的にしないことです。

プリント整理は、宿題・解き直し・模試分析・弱点補強をしやすくするためのものです。

だから、親は過度に怒りすぎず、しかし完全に子ども任せにもせず、家庭として仕組みを整える。

それが、中学受験でプリント整理が苦手な子への現実的な対処法です。

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